株で利益を出すためには大きく2つの方法があります。
まず1つは、買った株の配当金を受け取るインカムゲインと呼ばれる利益で、年に1~2回受け取ることができ、銀行に預金するよりずっと利率が良いので、長期で株を持つ理由でもあります。
もう1つは、売却益、いわゆるキャピタルゲインと呼ばれる利益で、株を安く買って高く売り、利益を出すことで、一般的に株で利益を出すと言われて思い浮かべるのはこちらだと思います。
今回は、この売却益を出すために欠かすことのできない利確と損切について解説します。
・利確とは
利確とは、利益確定のことで、利益が出る、お金が増えることを意味します。
投資で一番大切なのがこの利確で、投資は利確ですべてが決まると言っても過言ではありません。
ここで大事なことは、売って初めて利確になる、ということです。
持っている株が買った時より値上がりしていても売らなければ利益にはなりません。
もし売ったら利益が出る、という状態を含み益と言いますが、利益が出る可能性がある、というだけで、売っていない以上利益とは呼べません。
売って利益が確定して初めて利確になることを覚えておきましょう。
・損切とは
損切=ロスカットとは、買った時よりも安い状態で株を売ること、つまり、損が確定することを言います。
株を買って損をするなんて、と思う人もいるかもしれませんが、この損切を徹底することが、株で利益を出すためには絶対に必要なのです。
損切は、そのまま持っていてさらに大きな損を出すことを防ぐ、つまり損失を最低限にとどめることと、損失が大きすぎて売ることすらできなくなり、動かせない資金を抱えることを防ぐこと、というメリットがあります。
・利確・損切で大切なのはタイミング!
こうして見てみると、利確も損切も簡単に聞こえるかもしれませんが、設けることを考えて株を買っている以上、どちらも非常に難しいものなのです。
例えば、1000円で買った株が1200円になっていた時、すぐに売れますか?
明日には1300円になるんじゃないか?と期待して売れなくなってしまうのは当たり前ですよね。
でも、次の日には900円になっている、ということは多いのです。
また、1000円で買った株が900円になってしまったら、どうしますか?
今売ったら100円損してしまうし、来週には元に戻るんじゃないか?と考えてやはり売らずにそのままになってしまうのも、よくわかりますよね。
こんなふうにあれこれ考えてしまうと、結局利益が出せず、損失が大きくなってしまうのが株なのです。
単に利益が出ているから売って、損しているから損が大きくならないうちに売ろう、とはなかなか思えないものです。
ですから、利確・損切については、最初からこのラインになったら売る、と、利益についても損失についてもルールを決めておいて、感情を入れずに機械的に行動することが大切です。
株の世界には、「利食い千人力」という言葉があります。
これは、売って利益を確定させられれば、千人の味方がいるような余裕のある気持ちでいられる、という意味です。
こんな言葉ができるくらい、利益を確定させるのは難しいのが株の世界です。
確実に利益を出すためには、利確と損切のタイミングが大切だということを覚えておきましょう。

株の学校123事務局

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