第８回櫻井英明の『独舌インタビュー』

河野：今9％で7％に持って行きたいという計画でしたよね。
櫻井：そう。現在の雇用統計は9％で結構高止まりしてるじゃない？
　　　来週の雇用統計で8.5％まで落ちてくる可能性がある。
　　　というか、言われているんだよ。
　　　という事は、8.5％からまた0.5落とすと8％だろ？
　　　来年には7％台に入ってくる可能性があるから、
　　　そうするとオバマさん再選の可能性が出てくるんだよ。
　　　ひょっとすると、そこの所でチェンジする可能性はある。
　　　あと、今週下げているのは国債の入札今やっているから、
　　　昨日（11月23日）の５年債も上手く行ったし。
　　　その裏返しと見た方が良いから、来週ちょっと姿変わると思うよ。
　泉：これ、丁度転換点というか・・
　　　明日（11月25日）から持ち直せば、また上に行く形ではあるんですよね。
　　　（チャートを見ながら話す泉さん）
　　　うん、だらだら下がって行く可能性もありますけど、
　　　ここで上手く持ち直せば上昇する形にはなっているんですよね～
櫻井：でしょ？
　　　だから基本的には上と見ていいんじゃないか。
　　　12月はサンタクロースラリーと言って、今年サンタクロースが来るのかは解らないけど。
河野：へぇ～！という事は、12月は良いってことですか？
櫻井：過去の事例で言うとね。
　　　何でかって言うと、11月でヘッジファンドも締めに入っているから、
　　　12月は遊び行っちゃうから。
河野：でも、遊びに行っちゃって・・株価は何で上るんですか？
櫻井：市場に売る奴がいなくなるから。
河野：なるほど、そういう事ですか～
　　　市場参加者は減るんですよね？
櫻井：市場参加者は減るけど、一つ抑えていて欲しいのは、
　　　株価って、上がれば買う人が出てくる、下がれば売る人が出てくる。
　　　どっからともなく湧いてくるんだよ。
　　　この日本株だって、上がれば買う投資家は出てくるよ。
　　　それで、最後に機関投資家が出てくる。
河野：え、機関投資家が最後なんですか？
櫻井：よく最初は機関投資家からって言うけど、最後が機関投資家だよ。
　　　何故なら、なかなか決心が着かないから。
河野：お金が大きいからですか？
櫻井：いや、違う。
　　　自分で決められないから。上に通さなきゃいけないから。
　　　史上最低の投資家は機関投資家と考えていいよ。

 写真：ＮＹの今後の動向について櫻井さんに聞きました！

河野の疑問２
◎NYの株価は、アメリカ景気のどのような材料を折り込んで行くと考えますか？

櫻井：足もとの材料は悪くないんだよね。
　　　小売統計だとか雇用保険申請者数だとか住宅着工も悪くないんだよ。
　　　それで何で下がっているのかと言うと、金融株が下がっているんだよ。
　　　バンクオブアメリカとかシティバンクとか。
　　　これには２つの側面があって、アメリカの金融機関と規制当局の、
　　　金融バトルがあるのではないかという見方と、
　　　あと一つは、ヨーロッパの財政不安があって、
　　　その余波が来るんじゃないかという懸念がある。
　　　だから景気は決して悪くないんだけど、
　　　その金融システム不安を折り込みに行っているという事でしょ？
　　　その金融システム不安を折り込みに行くと考えると、
　　　ヨーロッパの財政危機で潰れた国はありますか？という事。
　　　何度も言うけど、そういう国はないよね。
　　　最終的には恐らく、ヨーロッパにＥＣＢとかＩＭＦが億札を刷って、
　　　注入すると考えれば、財政懸念は和らぐよね。
　　　それで止まると思うよ。
　　　で、改めて見ると景気状況も悪くないじゃない、となる。
　　　それがオバマ政権の構想だと思うよ。
河野：他に懸念というのはないんですか？
　　　他の指標は、良くなっているという事ですよね。
櫻井：うん、他の指標は回復基調に入っているものが多いよ。
　　　下落する材料で今は、目新しいものはないよね。 

河野の疑問３
◎ＮＹダウと日経平均の動きは、連動して行く傾向でしょうか？
　あまり連動しないと見ますか？

櫻井：ちょと前までは、連動しない事もあったけど、
　　　今は連動せざるおえない。　
　泉：ただ、今は日経の方が下げ過ぎですよね？
　　　日経は7000円台行きますか？
櫻井：そう、下げ過ぎ。
　　　7000円台はあるかもしれない。
　　　だけど、基本的には良い所来ているんだよな。
　泉：個別株の形が悪すぎですよね。
櫻井：ああ、主力銘柄ね。
　　　理由は、時価総額がＧＤＰの半分以下になった。
　　　単純平均株価がバブル崩壊以降の安値の205ポイントになった。
　　　売られ過ぎになっていることは間違いない。
　泉：売られ過ぎている時ほど、また売られるんですよね。
櫻井：そうなんだよ、膨らむんだよ。
河野：じゃぁ・・このまま下がっちゃうんですかね？
櫻井：なんかね～嬉しがっているんだよね。
　　　ある大手証券会社の元副社長さんだった人がね～。
　　　『櫻井くん！これ、ここを割れたら次いくらが節目だね？』って聞くから、
　　　『7000円ですよ』って答えたら、
　　　『そうやろ、それないやろ。そこまで行くわ』だって（笑）
　泉：止まる要素がチャート的にはないですね。
櫻井：ないだろ？8227抜けた瞬間にもう何もないからね。
　　　じゃぁ、3月15日の震災の時と、
　　　ヨーロッパの懸念と、この国にとってどちらの方が、怖いんだ？て事だよ。
河野：3月15日ですよね。
　泉：今日割ったんですよ。日経平均は、今日地震を割ったんですよ。
河野：何ででしょう？
　泉：売られたからです（笑）
　　　3月15日の安値より高く買っていた人は、
　　　全員負けてるからね。
河野：長く持っていると、そういう事もあるんですよね。
　　　怖いですよね。
櫻井：長く持っているとあるよ。
　泉：だから長く持つなって言ってるでしょ。

 写真：今日も、お二人から河野の疑問についてお答え頂いております！★

河野の疑問４
◎今後、12月から年末にかけて、外国人投資家の動きはどの様な動きをしてくると見ていますか？

櫻井：動かない！皆旅行に行っちゃうよ。
　泉：旅行行っちゃうのって、欧米系ですか？
櫻井：欧米。アジアはいるよ。
　　　欧米はやらないよ。
　　　11月末で締めてるから。今年のパフォーマンスも出ているから、
　　　12月に下手なことしない。
　泉：それは、彼らがサラリーマンだからですよね。
　　　もうノルマ達成しているから、下手な事して打率下げたくないから。
　　　だから、そもそも個人投資家と感覚が違うんですよね。
櫻井：そうだよ。来年契約のないプレイヤーは、また変わるし。
河野：じゃぁ一年ごと結構変わるんですね。
　　　アジアの方はどうですか？
櫻井：アジア系は、自分の国やってた方が儲かると思うよ。
　泉：そもそも日本なんて相手にしてないですよね。

河野の疑問５
◎日本のＴＰＰへの参加・不参加は株価に影響を及ぼして行くのでしょうか？

櫻井：一番困るのは米って言ってるでしょ？
　　　米の生産者は、競争力あるから全然困らないと言ってるんだよ。
　　　ＴＰＰやってくれて構わないって言っていたよ。
　　　日本の米旨いし、海外から来たって誰が買う？
　　　同じ価格だったら海外の米買わないだろ。
　　　日本の米の生産者はそれだけプライド持って作っているし、
　　　そもそも米って言ったらアジアじゃん？
　　　アジアなんて、人口は増えて来ているし、輸出する余裕なんてないよ。
　　　むしろ、日本の米を輸入するぐらいだと思う。
　泉：逆に、日本の米を買いに来ますよね。
　　　だって海外の人は日本の米は旨いから、本当は日本の米が食べたいんだから。
　　　海外行くと、日本料理ばっかですよ。
　　　材料は日本から全部輸入してるし。
　　　ただ、震災の時はちょっと止まりましたけど、これも75日で回復しましたよ。
　　　75日＝方向線ですけど（笑）
櫻井：だから、大きな錯覚だし、農協の論理だけ聞いて皆反対しているんだよ。
　　　ＴＰＰに参加する事によってどういう事が起きるかというと、
　　　自動車の競争率も上るし、韓国の関税協定よりも良くなるんだから、
　　　韓国の現代とかよりも良くなってくるし、
　　　本当にこれがダメだったら、何で日本が参加を表明したら、
　　　メキシコとかも入るって言ってきたのか。
　　　本当は、日本にとってはめちゃくちゃ良いんだよ。
　　　懸念は一つ、農産物だけでしょ？
　　　あとは、医療規制とか言ってるけど、
　　　そんなの元から医療が可笑しいんだから、それが普通に戻るんだから、
　　　国家としてはいいはず。
　泉：結局、利権を失う人がヤダって言っているだけなんですよね。
櫻井：でも、計算上ＴＰＰ参加による経済波及効果は、
　　　ＧＤＰの2％ぐらいってしか上がらないんだよ。
　　　だから、そんなに大した問題ではないんだ（笑）
　泉：大した問題じゃないんだ（笑）
河野：そうなんですね～
櫻井：だから、さっさと参加すれば良いんだ。
　　　結論から言うと、ＴＰＰ参加して悪い事はない！
　泉：その辺の説明がないから、皆反対しちゃうんですよね。
櫻井：昨日の11月23日ラジオ日経で、
　　　ＴＰＰの米の事に関して１時間たっぷり話してきたから、
　　　解らない人は、これを聞いて下さい（笑）

11月２３日放送のラジオ日経櫻井英明の投資知識研究所はこちらから↓

market.radionikkei.jp/sm/ 

写真：１２３代表泉さん、空売り専門（笑）のプロトレーダーです＾＾

河野の疑問６
◎年末にかけて、投資家達の動きはどう向かって行くと考えますか？
　泉：買いたいんじゃないんですか？皆。
櫻井：買いに走ると思うよ。
　　　参加して行くと思うよ。
　泉：そこを僕は売って行きますけど（笑）
　　　買うの怖いんで（笑）
　　　ただ、今日はグリーを買いますけどね。日経平均も一時回復するし。
 

河野の疑問７
◎櫻井さんが今考える、今後の株価の好材料・悪材料はございますか？
　ございましたら、教えて下さい。
櫻井：そんなに好材料があるって感じでもないな。
　　　悪材料を唯一出すとすれば、円安。金利上昇。
　泉：ちょっと円安にまた触れて来ましたね。
櫻井：先行きの円安は、日本にとってあまり良くないと思う。
河野：今後、円安になるんですか？
櫻井：なる。時間軸考えなければ、100％円安になる。
　　　もしヨーロッパの金融危機が落ち着いて、
　　　アメリカの株価が落ち着くと、日本株を皆買わなくなる。
　　　今は、日本株に避難しているだけだから。
河野：日本株盛り下がっちゃいますよね？
櫻井：盛り下がらないでしょ。
　　　外国人期待感が、皆の頭の中にあるからおかしくなるだけで、
　　　外国人に期待しなきゃいい。
　　　日本だって全体で、1400兆円も金持ってるんだから。
　　　日本株を自分達で守るって考えて、自分達だけでやればいい。

河野の疑問８
◎年末・年始に備えて、日本の個人投資家はどのように考え、投資をして行けば良いでしょうか？
　
櫻井：言いたい事は一つ。
　　　株好きでしょ？株、楽しいでしょ？株で儲けたいでしょ？
　　　だったら、その本音に忠実に行けばいいじゃん！という事。
　泉：何か辞めるっていう人いるんですよね。
　　　誠実に生きたいとか言って。
櫻井：違うでしょ！
　　　株好きなんでしょ？株で儲けたいんでしょ？
　　　それをもう一度、思い返してみたら良いんじゃないか。
　泉：こんなに素晴らしいシステムを使わない手はないですよね。

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櫻井さん、ありがとうございました！
今回も河野の疑問に泉さんとお答え頂きました。
とにかく、マクロの流れ大きな流れを掴く事が個人投資家は大事だそうです。
櫻井さんの様にはなかなか成れませんが、
インタビューを通して、
櫻井さんの大局感を掴んで行って頂きたいと思います＾＾★

次回の独舌インタビューも楽しみです♪
という事で、今回のレポートはこの辺で＾＾！

次回の広報レポートもお楽しみに～♪
広報の河野でした！！

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